器/釉がけ


市山くじらやギャラリーにて


前回天草に来たときに丸尾焼でみせてもらったストックヤードで器が何枚か重なっている光景をみた。
家の食器棚でもみたことがあるはずの光景なのだけど、それは既に生活の中にとけ込んでしまった風景であってそれとは違ったのかもしれない。生活の中に入る前のじっと積まれた器たちをみて妙に落ち着いてしまった。その時の制作は陶石を使うということが条件だったので器でなくてもよかったのだけど、器をつくってみようとおもった。引力を司る装置としての器。


「引力器」2008年 陶磁器 天草


昨年の信楽滞在の作品も器がテーマ
http://web.me.com/iwatatomoko/website/shigaraki/shigaraki.html
「クレイター 地球器」 2010年 映像作品 信楽
※「クレイ(粘土)」と「(天体にみられる)クレーター」からネーミング。信楽にみられる大物(お風呂や大きな鉢)の形成と火祭りの光景から映像を作成。


釉がけ作業


2回目の素焼きが上がったので次ぎは釉がけ作業。
市山ちゃんがちょこっとずつ釉の話をしてくれる。天然釉の話やかわった釉を使った作品の話。


撥水剤、陶石を溶かしたもの、鉄の粉、透明釉を使う。プラス貝殻など。前回のテストピースも参考にする。
やってみたいことと、作品のもつ方向がおんなじ方向をむいているか悩みつつそれぞれいろんな組み合わせでやってみる。
素焼きの時点で大きめで細いもの一点割ってしまっていたのでその扱いを考えながらもさらに作業中の不注意で2つ(倒したものが近くにあったものに当たってしまった…)。さらにさらに小さいもので中に貝を混ぜていたものがポロっと割れてしまった。
どうにかごまかしてくっつけることがよいこのなのか、割れたことをポジティブに持っていくか。それぞれやってみたけれどどうにかくっつけてみた時のほうがずっと落ち着かない。落ち着かない空気までいっしょにくっつけちゃった気分。予想以上にかかってしまい昼間はすべてその作業。