変化に気がつくことについてのメモ

山にいくたびに自然とどこに目がいくのか、前回とどこがどう変わったのかを振り返ることにしている。
二週間ぶりの山。ここ一ヶ月わかりやすい変化というのがないように思えて少々退屈していたのだけど外にでてすぐにオオイヌノフグリをみつけた。枯れ草や枯葉の多い地面に所々黄緑色のスポットができている。これはここ一ヶ月の間もあっただろうかと思い出してみるけどなかなか思い出せない。寒さと樹木観察に気をとられていて地面に向ける観察力が落ちていたのかもしれない。注意してみたけど今日の観測でみつけた花はこのオオイヌノフグリだけだった。黄緑のスポットをつくっているのはロゼット型(?)の植物が数種類。ワラビの出てくる気配もまだないみたい。
常緑樹の樫の木の冬芽はなんとなくちょっとしっとりふっくらしてきたような。葉もなんとなく黄緑ががってきた?ような…。クマシデの冬芽は小さな角型からろうそくの火のような形になってきた。形の変化はわかりやすいけど色の変化を追うのは難しい。
他、今日の発見はエレガントなものが多かった。紫の葉っぱに黄緑色の産毛が生えてラメをふったように光る葉、シュシュのように成長したキクラゲ、地面の窪みに張られた蜘蛛(?)の糸についてる細かな水滴、枝に絡んだヤマイモやトコロの葛篭。かわいらしい花や若々しい葉、おいしそうな実も少ない冬にはこうゆう上品なものが目立つ。というかちょっとしたものが上品にみえるのか。
もうすぐ私の観察力が追いつけないほどのスピードでいろんな花や山菜がでてくるんだろうな。山菜一番のりで生えてきたフキノトウを5つほど採った。ナイフで根元を切った瞬間にいい香りがした。そもそもこうやって一番のりするような草花は一体どうやって春を察知するのだろうかと思うけど、もしかしたら私が切ったフキノトウの根元から放たれたこの香りでなにかしらの生き物が春を察知してるかもしれない。すごいもの、この香り。ネギが好きな虫がいるんだからこうゆうクセのあるものが好きな虫だっているはず。