硬化すること、砕くこと

天草滞在6日目。
今朝はおかしな夢をみた、11月4日にある山川冬樹さんのライブの夢。一度だけライブをみたことがあるのだけど夢の中のライブは全然違った。そのあとあるPVのような映像がでてきてそれを観た私は心の中で『これ、作品作る前観てたらいい絵が描けた気がする。。』って思った。で、朝起きたら希望通り「作る前」だったので早速絵にしてみた。6日目はそんなスタート。

そのあと瓦版用の記事を見直す。私は作品のコンセプトなどいろいろテキストにかきおこしてみたりするのだけど瓦版の記事を書きながらちょっと考えがまとまったような。文章にする作業は苦しいけれど気がつくことがたくさんあって私は好き。

午後から作業開始。今日は土に混ぜたりする素材の加工。正直やったこともないしどうなるか全然わからないのだけど、素材の加工の過程でわかったことは多かった。


まずは貝ガラ。
種類ごとにわけて砕く。砕いていて思ったこと。
硬い貝、簡単に砕ける貝がある。海の中でこれらの貝たちが身を守っていると考えると、なかなか砕けない貝は安心だけれどすぐ砕けちゃう貝ってなんで丈夫にする方向性を持たないんだろう。強化するんじゃないとしたらなにか他の戦法を持っているのだろうか?
森の話になっちゃうけれど蜘蛛が種類によっていろんな戦法をもっているように守備するものもそれぞれ作戦があるはずだ。まあ貝殻に入っている時点で結構守ってるのか。。

貝の内側って焼物みたい。人は火を使って焼いて硬くするけれど貝はどうやって硬くなるのだろう。硬くなるといえば粘土の乾燥も面白い。数日置いとくと焼いてなくてもカチカチ。一体この中で何が起きてるんだよーと聞きたくなる。

お次はドングリと近くで拾った何かの実。拾ったときいろんな虫が付いてたからきっと危険じゃないんだろうと判断。漆とかって虫つくのかな。大丈夫な虫とそうじゃない虫がいそう。実を炒めたらちょっとおいしそうな匂いがした。

ドングリも同じようにちょっと炒めてからつぶしてみる。こちらもおいしそうだったのでちょっと食べたら苦かった。多分アラカシのどんぐり。西日本に多いらしい。

木の実を砕いてみて思ったこと。「土じゃん」って思った。
当たり前なんだけど、ああ土ってこうやってできてるのかと感心。私はフライパンとすり鉢で土みたいにしたけれど森の中ではゆっくりいろんな虫とか雨とか菌とかが土をつくってるんだろうに。変な気持ち。
貝殻もおなじく「砂じゃん」って思った。

物には変化するためのそれぞれの時間がある。変化は例えば「くっつくこと、はなれること」「移動すること」「分解されること」「硬化すること」いろいろ。
木についていえば木がどんぐりを落としてそこから芽が生えてちょっと右側に新しくでてくるとしたら木がすごい時間かけて一歩右に動いてるってことになる。人からしたら気持ち悪いくらいゆっくり。

木の実を入れるっていうのには一応意味があるのだけど焼き上がりは消えてなくなっちゃうらしい。どうやって混ぜよう。